番組記事「今、エホバの証人を問う」

FEBC特別番組「今、エホバの証人を問う」より(2004年7月30日、31日放送)
中澤啓介氏(日本バプテスト教会連合大野キリスト教会牧師)

はじめに

「エホバの証人」と「ものみの塔」という言葉は一般にはほとんど区別されずに使われています。厳密には「エホバの証人」というのは信者に対する呼び方で、「ものみの塔」というのは組織に対する名前だとお考えください。つまり「ものみの塔」という組織に「エホバの証人」という信者たちがいると理解していただければいいかと思います。

エホバの証人は個別訪問をして伝道する際、自分たちのことを「クリスチャンです」と言っています。これでは一般の人々がエホバの証人をクリスチャンだと誤解しても仕方ありません。

またエホバの証人は聖書に少しでも興味を持っている人を見つけると、無料で聖書研究を開かせてくださいと誘うのです。

ものみの塔の奇妙な教え

ものみの塔では、「聖書というのは難解な書物で普通の人はどんなに読んでも絶対にわからない、聖書を正しく解釈できるのはニューヨークにいる13名から成る組織の指導者だけである」と教えるのです。この指導者のグループを「統治体」と呼びます。彼らの教えによってものみの塔の教理が決定されていくのです。

ものみの塔は聖書にない教義を勝手に作り上げています。たとえば、「神様の名前はエホバである、その名前を使わないキリスト教は背教している」と批判します。
実は「エホバ」という言葉は聖なる四文字というヘブライ語の言葉に間違った母音を付けた結果出来上がった人造語なのです。ものみの塔は自分たちの主張が正しいことを証明するために新約聖書を自分たちの都合の良い訳に変えて、それを「新世界訳聖書」と呼んでいます。新世界訳聖書は新約聖書の中に237回「エホバ」という言葉を挿入していますが、実際のギリシャ語本文には一回も出てこないのです。

イエス・キリストに関する教えについても、聖書はキリストが神であるということを明確に教えていますが、ものみの塔は、キリストは神ではない、神によって最初に造られた者であると教えるのです。

皆さんがよくご存知の輸血禁止の教えも、聖書の「血を避けなさい」という一句を取り上げて自分の生命を左右する輸血禁止に結び付けて解釈するなど、常軌を逸した解釈と言わなければなりません。

その他、奇妙な教えが山ほどあります。たとえば、エルサレム陥落の年を607年とし、その年を土台に、イエス・キリストは1914年に目に見えない形で臨在されたと説いています。しかし百科事典で調べるならすぐ、エルサレム陥落が587年であることがわかります。ものみの塔では、自分たちこそ聖書の正しい教えを説き明かしていると主張し、一般の歴史書の記録はすべて間違いだと教えているのです。


マインドコントロールの世界

マインドコントロールとは、私はこのように定義したいと思います。組織あるいは組織の指導者が、組織に所属するメンバーに対し、組織の言いなりに行動するような人間にしてしまうことです。

組織が教えたい情報だけを一方的に教え続け、批判的な情報は一切遮断すると、どのような人であっても、いとも簡単にマインドコントロールされてしまうのです。

ものみの塔では、ただ組織賛歌の情報だけが洪水のように流れてきます。それに逆らって自分で考えることは不可能です。ものみの塔という閉ざされた社会の中で生き延びる術を見つけ出す、これがエホバの証人たちが生きていく唯一の道なのです。

もし統治体が「今日、神は輸血を許可された」と発表したら、世界中どこにいるエホバの証人も全員その日から「輸血はよろしい」と自分の意見を変えます。いや、変えなければならないのです。エホバの証人たちは、統治体が「右向け右」と言えば右を向き「左向け左」と言えば左を向きます。これがマインドコントロールの世界です。


エホバの証人の訪問を受けたら

エホバの証人からの訪問を受けたらどのように対応したらいいのでしょうか。四つの方法があります。どれをとっていくのか初めから決めておいたほうがよいでしょう。

1.お断りする
この場合は「自分はクリスチャンだから」と断らないほうがいいのです。エホバの証人たちは、クリスチャンは聖書を学んでいないのでエホバの証人が訪問すると断ると教えられています。ですからこの通りにしてしまうと「王国会館で教えていることは本当なんだ」と思われてしまいます。ですから断るときは自分がクリスチャンだと言わずに「ものみの塔はマインドコントロールをかける宗教団体なのでお断りしたい」と言えばいいのです。そのように言われることで、彼らも考えるきっかけになるかもしれません。

2.二、三回お話しする
この場合は自分がクリスチャンであることを告げ、相手の話を聞くというより、信仰の素晴らしさを証ししてください。彼らはずっと聞き続けることはないでしょうが、二、三回であれば聞きます。もし彼らが伝道し始めたらお断りすればいいのです。

3.七、八回お話しする
これは少しものみの塔の教理を学んで、その弱点をお話しするのです。三位一体などは議論してはいけません。「ものみの塔は予言は何回くらい間違えましたか?エルサレムの陥落は紀元前587年ではないでしょうか?新約聖書にはエホバという名前は出てこないのではないでしょうか?」ということをお話しするのです。そうすると組織は危険な人物というふうにあなたのことを判断し、「彼のところに行ってはいけない」と差し止めてくるでしょう。そこまでこのような人々にお話しすることが可能になるのです。

4.エホバの証人の土俵に上がって学びを続ける
半年以上ものみの塔の出版物を教科書に学び続けながら、その間違いをじっくり指摘し、相手を聖書のまことの信仰に導く方法です。そのためには教会の先生のサポートが必要です。すべての人がこのように関われるわけではありませんが、もし興味があるなら定期的にエホバの証人の学びをなさるのが良いと思います。

エホバの証人たちは自分たちの信仰が異端だとわかっているわけではありません。彼らは聖書を知りたい、神を知りたいと思っていて、たまたま近づいてきたのがエホバの証人であった、だからその集会に行ったというに過ぎないのです。

ですから私は、彼らは異端者であるというより求道者であると考えて接するほうがよいと思っております。

もしものみの塔に関心を持つクリスチャンが多くなれば、エホバの証人たちが聖書の真理に気がつく時が来るでしょう。そして本当の信仰を神様にささげることができるようになると思うのです。

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