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戦国大名の北条氏の居城として知られる小田原城。
その家祖である北条早雲は鷹狩と偽り、箱根の山中に配下の兵を置いて大森氏から乗っ取ってしまう。また「針すらも蔵に蓄えるが、戦いがあれば高価なものでも打ち砕いてしまう」と伝えられる早雲は、早雲寺殿廿一箇条(そううんじどのにじゅういちかじょう)という心得の第一条で「仏や神を敬い信仰しなさい」と説く。
為政者の胸の内を思う。


片や、イエス様の時代の為政者といえば悪名高いヘロデ。
ルカ福音書の9章では、イエス様のある噂をヘロデが耳にするところから始まっている。
それはヘロデが殺した洗礼者ヨハネの生き返りというものだった。

普通なら恐れ疑う場面である。
しかし、ヘロデは「会ってみたい」と思った。


そういえば今日は七夕。
道中には風が吹くと、笹とともに願い事が記された短冊がひらひらとなびいていた。
その中には「◯◯に会いたい」とあるものが多いことに気付いた。

ヘロデも会いたかったのか?
一体誰に?

マルコ福音書6章では、ヘロデは洗礼者ヨハネについて「その教えを聞いて非常に当惑しながらも、なお喜んで耳を傾けていた」とで伝えている。権力の中枢で家族すら殺してきたヘロデにとり、洗礼者ヨハネはどんな存在であったのだろう。


ヘロデの胸のうち。
それは不安と恐れに囚われていたはずだ。

「会いたい」
一体誰に?

夕暮れの城址。
浴衣を着て散歩する人たち。
子供が鬼ごっこをして遊んでいる。


イエス様に会いたい。
いや、イエス様こそ、今日この私と会いたいと願っておられると思った。

ルカによる福音書9章7〜9節

ところで、領主ヘロデは、これらの出来事をすべて聞いて戸惑った。というのは、イエスについて、「ヨハネが死者の中から生き返ったのだ」と言う人もいれば、「エリヤが現れたのだ」と言う人もいて、更に、「だれか昔の預言者が生き返ったのだ」と言う人もいたからである。しかし、ヘロデは言った。「ヨハネなら、わたしが首をはねた。いったい、何者だろう。耳に入ってくるこんなうわさの主は。」そして、イエスに会ってみたいと思った。




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