5/24 三浦綾子原作映画2作のHDリマスター化の働きに込められた祈り


今年2022年は、キリスト者の作家・三浦綾子の生誕100周年。
『塩狩峠』や『海嶺』など、キリスト教信仰を真正面から主題に据えた作品を多く遺しておられますが、それを原作とした映像作品を手がけてこられたのが、いのちのことば社。
そのいのちのことば社で、現在、この二つの映画についてHDリマスターでのBlu-rayディスク化のために、クラウドファンディングに挑戦しておられると伺い、急遽、そのプロジェクトの実行責任者である原島真由美様にインタビューさせて頂きました。




原島真由美さま(いのちのことば社・ライフクリエイション)


 弊社は、書籍だけでなく、かつて上映された映画『塩狩峠』・『海嶺』をDVDでも出しており、三浦綾子生誕100周年に何かをしたいと思っておりました。このDVDは、これまでにも多く反響を頂いてきたのですが、ビデオテープからDVDにしたものなので残念ながら画質が今ひとつと感じており、この作品をもっと良い画質にしたらもっと多くの場所で用いて頂けるのでは、と思っていた時に、その素材のテープを発見したんです。ただ、その状態が悪く、しかも大本になるネガフィルムが無くて…。というのも、弊社の旧社屋が信濃町というところにあった時、台風で地下が水没してしまったことがありました。その地下の奥に、ネガフィルムなどを置いていた倉庫があったんです。ですからその時に全部水浸しになってしまって、それで『塩狩峠』『海嶺』のネガフィルムも失われてしまったんです。「ああ、じゃあもう駄目かもしれない」と思いつつ探していたら、代わりにオープンリールの1インチテープが出てきて、これでデジタルリマスター化出来ることになりました。

  ただ、そのためには物凄く資金が必要なんですね。本来でしたら、それは、いのちのことば社自身で資金調達すべきことなのだとは思います。ただ、せっかくこの三浦綾子生誕100周年ですので、良いものにして後世に残したい。その時に、「クラウドファンディングをしてみたらどうですか?」と、ある方から知らされたんですね。クラウドファンディングというのは、支援者の方と一緒に一つの目標に向かっていく協働型のプロジェクトなんです。多くの方にもっと関心を持って頂くためにも、敢えてクラウドファンディングという形でさせて頂くことにしました。 

 実は、いのちのことば社が主体として行うクラウドファンディングは、これが初めてのことなんです。かなりチャレンジングなことなのですが、この2作品ともキリスト教の深いテーマを扱っているものです。これを色んな方に見て頂くことが出来たら、いのちのことば社の使命である伝道の働きに繋がると思って、「よし、やろう!」ということになりました。全く新しい試みで、私も最初は「大丈夫かな…」と思ったんですが、これまでにもキリスト教業界の外からの問い合わせも頂いていて、「これはすごいな」と思っている真っ最中です。 

 以前は、三浦綾子さんと言えば必読書でした。でも、今の若い世代は「三浦綾子って誰?」という人も少なくありません。そういう方々にもこの企画を通して届いて欲しいと願っていますし、「中学生の時にこの映画を見て、クリスチャンになりました。是非協力したいです」という方からもコメントを頂いていて、本当にありがたいなと思うと同時に、これは絶対成功させなきゃ!と思っています。 

 


このクラウドファンディングの〆切は、今月末の5/31(火)まで
残り1週間弱のラストスパートです。詳細はどうぞ下記のリンクをご確認ください。 

三浦綾子原作|名作「塩狩峠」「海嶺」のHDリマスター化にご支援を!

(クラウドファンディングのサイト『READY FOR』の該当ページ)

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三浦綾子生誕100周年特別企画第1弾
【朗読劇『塩狩峠』のWeb再放送】


FEBCで2009年に放送した「朗読劇『塩狩峠』」をWeb限定で、クラウドファンディングを応援して、その〆切日まで再放送します。内容をご存じないという方は、ぜひお聞きください。

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朗読劇『塩狩峠』


聴取期限5/31
(約70分)


原作:三浦綾子氏
演出・脚色:西田正氏(日本宣教演劇学校前校長、キリスト伝道劇団新宿新生館前主宰)
出演:日本宣教演劇学校の皆さん
(初回放送:2009年5月29日)