「あなたの言葉に、主の御声を聴き続けて」


70周年記念番組 シリーズ「ひとりと出会う」 
吉崎恵子    (FEBCメイン・パーソナリティ)聞き手・長倉崇宣
12月17日(土)放送「「あなたの言葉に、主の御声を聴き続けて」」

FEBC月刊誌2022年12月増刊号記事より

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—1970年の入局当時の様子はどうでしたか?

 勤務先の同じビルにFEBCがあって、当時の代表のウィルキンソン氏に1ヶ月以上毎日勧誘され続けて、根負けしてしまいました。それが私のスタートです。その時は正直神様の招きだとはさっぱりわからず、まさか50年以上も勤めることになるとは考えもしませんでした。その後「恵子の郵便ポスト」が始まったのが1979年。いつも原稿なしで、アドリブです。

—それはどうしてですか?

 原稿を書くと、その「人」じゃなくて、その「課題」に集中するような気がして。私はその人に聴きたいし、その人と一緒に喜んだり泣くことが私の務めだと思うんです。たとえば誰かに「すごく辛い」って言われたら、何をどう言おうかよりも大急ぎでただその人のところに行くでしょ。


—だから、他の方へのお返事であっても、聴いているこの「私」に語りかけられているっていう感じられるんですね。

 一人の人の最もパーソナルなところって、とても普遍的な事柄につながると気付いたんです。だって「一般的な人間」なんてどこにもいないでしょ?ただ「その人」に向かって、「その人」と共に過ごす。だから収録前は、ただただ「聖霊よ、来て下さい」っていう祈りしかないんですね。
 どうしてかって言うと、その人に聴くって言っても、ラジオはこっちが喋るしかないでしょう?でも本当にそこでしているのは、その人に聴くということなんです。主イエスに聴き、リスナーに耳を傾けることです。


 実は短大の卒業後、神学校に行こうかと思って、当時伝道師だった小林八郎元FEBC代表に相談したんですね。そうしたら「あなたは神学校に行かない方がいい」って。今思えば、その人に語るより聴き、その人の横に一緒に座るために、神様が計らって下さったんだと思います。

—小林元代表のアドバイスが始まりだったんですね。

 小林元代表が、FEBCではっきりと打ち出されたことは「主はひとり、信仰はひとつ」ということでした。しかも、それはFEBCの名前である「Far East」—すべての人の心にある地の果て—そこに主イエスが訪ねて下さることだと。壁をつくって囲い込むことでなくって、その人のところに主イエスが来てくださる。その主イエスに従うことが、FEBCのなすべきことなんだって。だから、私はどこそこの教派や教会という以上にキリスト者、それ以外に言い表しようがない。ただただ主イエス・キリストご自身が全てにおいて全てでしょ。
 そして何が嬉しいって!その方が放送を聴き続ける中で、御言葉を通して主イエスに出会ったという経験をなさっていくのを知らされる。あぁ、主は生きておられる!そう、つくづく思います。そういうお一人ひとりに今日まで支えられてきたなって思います。


—お会いしたことがなくても、ここに交わりがあるんですね。

 本当に「主はひとり、信仰はひとつ」、あらゆる方々とひとつにされているんだと思いますね。


 (文責・月刊誌編集部)

 



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